私は、ピアノを練習していると、
弾いても弾いても面白くて止まらない。
っていうふうになるときがあります。
それは、身体が気持ちいい、
お、こう動かしたらもっといい感じになるぞ!みたいな探究が、面白くて止まらなくなる感じ。
想像するに、
赤ちゃんが寝返りを打てるようになるときの練習や
ハイハイから、立てるようになる練習
身体のバランスの微調整しながら、何度も何度もやってみる…
そういう面白さに近いんじゃないだろうか。
本番前に、曲を仕上げて本番モードにもっていくときによくある。
(=私は、一年中毎日、たくさん練習しているわけではないので)
そして、本番が終わるとしばらく、その曲を弾かなかったりする。
が。
今回、私は、人前で弾く日が終わっても、
新発見が面白すぎて、同じ曲をまた弾いたり、
気付いたことを他の曲で試したり。
(写真は7月の発表会より)
「奏法」=弾きかた、
指や腕だけでなく、身体全体の使いかた、の話です。
私自身の感覚として、人前で弾く「本番モード」という状態があり、
このくらいの曲なら、約2週間、本気モード練習する。という自分なりのペースを持っていて。
今回、人前で弾く、といっても、お客様のいる会ではなく、弾き合い会という、参加者全員が弾く会だったこと、
曲も大曲ではなかったこと、
予定外の状況もあり、
あまり練習時間が取れないまま、なんと前日に、(もちろんすでに弾けている曲ではあったが)
本番モードまでもっていくという(・∀・)初体験をしました。
前日に(!)指使いを替えたり、腕の使いかたが変わったり
いろいろやりながらも
弾きながら、曲の楽しい気分の場面では、自然と顔が笑ったりする、
かなり気分が乗ってきた状態に(*´▽`*)
そして、本番も緊張せず
とても集中して、弾きながら楽しい状態(#^.^#)
曲そのものは、人生のレパートリーとしてまだまだ、深めていく過程なのだけど、
この経験が、とても貴重なものとなりました。
あとで、撮っていただいた動画を観て、またいろいろ発見。
体感としての大きな発見は
弾いた曲の、リズムと動きを、私が「身体の中心の微妙な動き」も使っている感覚がはっきり、わかった。ということ。
指や手や腕だけでなく、体幹、背中や肩甲骨、
肋骨(肋骨もよく使ってる)
自由に使って、
打鍵と、身体の中心軸が、細かく連動する感じ。
動きと音の振動が、体幹まで伝わってくる。
そもそも、「ラクに、美しく弾く」という意味での
奏法的には、
手や指や腕の「力を抜く」
というのは、大前提になる。
そのうえで、
①体幹を固めているときと、
②緩めて使えているとき
両方、違いを試してみてわかったこと。
⚫︎指、手や腕の力を抜くと、
力が入っているときより、指の動きは小さくなり、
逆に、腕はよく動くことになる。(①)
⚫︎そしてさらに、
体幹を緩めて、背中や体幹からの動きで弾くと、
そこから、腕の動きは、少し(①の腕が動く状態よりも)小さくなる。(②)
結果的に、たぶん観る人が観ないと
見た目ではわかりにくい。
(もちろん、音色や、求めている表現、集中力
弾いているときの動きの優雅さ、とくに「雰囲気」に、違いは出ます)
そして、
体幹をゆるめて弾くと、振動が連動する。
だから、めちゃくちゃ気持ちいいのです(*´▽`*)
一度発見すると、ほかの曲でも試したくなり
いろいろ弾いては、面白がってます。
フェルデンクライス、というボディワークを11年半、
続けてきている、というのが大きいかもしれない。
だって、「体幹を使って弾こう」とがんばってたわけではないから。
かなりマニアックな話でしたが、音色や演奏の雰囲気が、身体の使い方とどう関係があるか、
着目してみると面白いです。