おとねっこピアノ教室  

川西市向陽台の個人ピアノ教室です。「ピアノで幸せに!」を願ってレッスンしています♪ お問い合わせはホームページ http://kaoripiano.jimdo.com/ まで。

【演奏動画】私の好きな、小さな愛らしい曲

 

シューベルトの小さな曲】


先日、初めてyoutubeにあげた演奏動画にひきつづき
もう一曲、演奏したものをあげました。

シューベルト作曲「楽興の時 第3番」

私の子どものころ、「ピアノ名曲集」というレコードで聴いた覚えがあります。


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短くて親しみやすく、さまざまなイメージが湧くような雰囲気が、印象的な曲です。
シューベルトの「楽興の時」3番は、6曲あるうちの特に有名な曲で、
巨匠たちも録音を残しています。


弾く人によって、聴いたときの印象が全然違う曲だとも思います。

 

作曲家で、誰が一番好きかと聞かれたら、
私は迷わず「シューベルト!」と答えます。
シューベルトピアノ曲は、たくさんあるけれど、長い曲が多いので、教室の発表会の講師演奏や、コンサートなどで弾く曲としては、選べるものが少ないのです。
その点、この曲は誰もが聴きやすいひとつです。

 

シューベルトの曲は、好きというだけでなく、私にとっては、とても親密な感じがします。
そして、完全にありのままの「素(す)」で弾ける(*^^*)
そんなところがあります。


彼のピアノ曲は愛らしくて、どこか寂しくて、どちらかというと地味目。
そして(彼が崇拝していたベートーヴェンのような完璧さがなくて、)ちょっとアンバランスだったり、人間味あふれるところもまた愛しい。
もちろん、天才らしさが現れているメロディーの美しさや、独特の転調やハーモニーの移り変わりの美しさも。
大好きな曲がいろいろあるので、また他にも弾きたいと思います。

 

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【子どもピアノ】体験レッスンで必ず伝えること

【最初に伝えていること】
初めて体験レッスンに来られるお子さんに、私が必ず伝えていることがあります。
それは、
「ピアノを大事に扱う」
「鍵盤を叩かない」
ということです。
それは、私がレッスンの軸にしている「奏法」とも関係があります。

 

【ピアノを大事に扱う、って?】

一般的なイメージで、ピアノの鍵盤を「叩く」という言葉も、普通に使われています。
そして、実際に世の中の多くの人が、指を上げて、打ち下ろすような弾き方をしています。

実はその弾き方では、腕や手指に無理がかかり、
音はキツく、うるさかったり、それでいて響かない、ということになります。

そして、それが普通のことだと思われています。ところが誰でも、ピアノの鳴るしくみと、身体の使い方、弾き方を知れば、もっと響く、きれいな音が出せるのです。

 

そして、あまり知られていないことですが
この弾き方をすると、ピアノの鍵盤のタッチが乱れてしまうのです。

 

私は教室で、初めてこられた、小さなお子さんにも
「先生のだいじなピアノだから、やさしく、だいじに弾いてね。」と言っています。
そして、こんなふうに弾くんだよ、と弾いてみせています。
そうすると、どの子も、一回でわかります。
もし、子どもが力を入れて叩くように弾くと、「ピアノがかわいそうだからね」と伝えています。

初めて体験レッスンにきた小さい子が、部屋に入ってピアノをみつけるとすぐに、バンバン!と叩く、ちょっとヤンチャな子も、います。そんな子にも、最初にきちんと話すので、次からは丁寧に扱うようになります。

 

私はレッスンで、お子さんを叱るということ(もちろん、怒ることも)は、まずないのですが、「叩く」ことだけは、はっきりと注意します。
しかし、それも最初だけです。

 

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(写真:おとねっこピアノ教室 発表会より

小学生の生徒さん。教室の子は、どの子も打ったり叩く弾き方はせず、キレイな音で弾きます。)

 

 

他教室から移ってくるお子さんは、
「今まで『弾きかた』のことなんか、先生に言われたことがない」と言います。

それでも、「奏法」に気を配った弾きかたで、美しい音を出す、ということとの違いは、どの子もすぐにわかります。
音色が全然違うからです。

 

そして、最初の体験レッスンでは、グランドピアノの蓋をあけて「ピアノの構造」を見て、音の出るしくみのお話をしています。

 

【ピアノの構造からみた、奏法について】

ピアノは、鍵盤から繋がった「ハンマー」で、弦を打つという、「テコの原理」で音が鳴ります。

なので、指に力を入れて、鍵盤をバン!と底まで打つと、
すごい勢いで、ハンマーが弦を打つことになります。

 

奏法としては、「力を抜いて、腕や手の重みを鍵盤に乗せる
という弾きかたが、美しい音をつくります。
ラクに思い通り弾く、という身体の法則とも一致します。

お子さんにはわかりやすい言葉で伝えていますが
小さい子でも、ちゃんとわかります。

 

【体験レッスンの保護者の方からのご感想】

ごきょうだいでの体験レッスンの、ご感想をいただきました。

『講師の印象について』

『とても、雰囲気の良い方で、こどもたちに対しても優しく接し、ダメなことはダメと伝えてくれてよかったです。またこどもたちのなぜ?にも丁寧に答えてくれて、こどもたちにも何で?という理由を優しく聞いもらえてよかったです。』

 

ここで言われている「ダメなこと」は、「ピアノを叩くこと」なんです。

 

【楽器を大事に扱う世の中に】

小学校の音楽室や、体育館にグランドピアノが置いてあっても、大切にされていることは、なかなかない、と思います。
ピアノは環境の影響を受けて音が変わる、「生きている、繊細な」楽器です。
ストリートピアノが流行っているこの頃ですが、

ピアノを置く環境、扱い方、含め
世の中で、もっとピアノを大切に扱う風潮になればいいな、
と私は本当に、願っています。

 

『奏法』
『ピアノのしくみ』
『ピアノのメンテナンス』
についても、また記事にしたいと思います。

 

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【子どもピアノ】教本についての考え方

今日は、私が教室で多くのお子さんたちに使っている、「教本」についてのお話です。

 

【私の教本についての考え方】

現代の日本では、子ども向けのピアノ教本が、たくさん増えてきました。
選ぶ立場の講師としても、選択肢がいろいろある状況です。

そして、教本それぞれに特徴があります。
講師にとって必要となることは、その特徴をよく知ることや、教材を研究することです。

 

 

今の教材は、子どもが理解しやすいように、新しい課題が出るごとに説明や、「ワーク」(書いて覚えるような、お勉強的なもの)があるものが、多く出ています。


けれど、おとねっこピアノ教室では、ワーク的なことは、ほとんどしていません。
できるだけシンプルな教本を選び、その子の段階、必要に応じて、講師が工夫して、理解の助けになるようにレッスンをしています。

 

特に子どもにとって、
⚫︎音楽の理解をワーク的なものでやって→それを実際ピアノを弾くことに活かす、

というのは、大人の思うより難しいもので、
左脳的な理解→右脳的な表現)(頭で理解→身体で表現

 

⚫︎音楽の全体像を、実際の音で感じて→
それをある年齢・段階に応じて、左脳的に整理する
右脳的に感じ取る→左脳的に整理する)(身体で感じ表現→頭で整理


というほうが、子どもの発達を考えても、「音楽」のレッスンとしても、最適だと考えるからです。

 

【教材の進め方】

どの教材も、段階を踏んでレベルが上がっていくものなので、

一曲一曲、進むごとに、
どのように生徒に与えたら、スムーズに理解でき、力がつくか、
その子の年齢に応じ、一人一人の理解力をみています。

教本の進度はその子によって違うけれど、

例えば同じ曲を、小学校1年生にあげるときと、2年生にあげるときとで、説明のしかたは違います。

左脳的な理解は、年齢によって違うからです。

 

最適な「予習」や「下準備」をしてから、新しい曲をあげる。
それを大切に丁寧にしています。

 

新しい曲がどんな曲か。
しっかりとイメージができて、あとはお家で自分で練習すれば弾けそう♡
と本人がイメージできてから、宿題に出す。
というようにしています。

 

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(写真:レッスン風景)

 

【その子をみて】

基本的に、小さい子に与える教材も、「曲が音楽的」であることが私の選択基準です。
教室で多くのお子さんが使っている教本がありますが、全員がその同じ教本でなくてはならないわけではなく、いくつか他にも、その子によって、また必要に応じて、教材の選択肢があるよう準備しています。

 

【教室で多くのお子さんに使っている教本】

長年、教室で多くのお子さんが使っている「トンプソン現代ピアノ教本」について、お話していきます。

 

⚫︎トンプソン 小さな手のためのピアノ教本

⚫︎現代ピアノ教本①②

を、使っています。

 

一見して、古風な見た目。
とてもシンプルで、説明は少ない。
子どもが自分で読んで理解できるような説明ではないので、講師が、お子さんが理解できるように丁寧な工夫が必要となります。

 

(なので、ピアノ講師さんでも「トンプソンは曲がきれいだけど、教えるのが難しい」という方もいらっしゃいます。講師側で工夫しないと、子どもがつまずくポイントがいくつもあったりします。)

 

アメリカの古い教本ですが、私は30年ほど(以上?)生徒に使ってきて、かなり研究してきたと思います。


曲の内容が美しく、編曲がよいということ、
音楽的に質が高いこと、
新しい教本が出版されても、トンプソンはいつまでも良いな、と変わりなく感じています。

またブログで、教本の曲から、実際のレッスンについてのお話も書きたいと思います。

 

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【大人ピアノ・体験レッスン】譜読みに自信がなくても、大丈夫!

この日の体験レッスンは、昔、ピアノを習ったことがある方。

子育てが一段落された頃、
自分のために、ピアノを弾く時間を持つ。
本当に素敵なことですね✨
そして、今なら、
子どものころに習ったときとは、また違う取り組み方ができるのです。

 

ホームページからお問い合わせくださった、Yさんも、そんなお一人。
お仕事がお休みの日に、体験レッスンご予約くださいました。

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(写真:レッスン室。音の響きがちょうどよくなるよう、ピアノの置き場所から窓、本棚、床に敷くものまで調整しています。)

 

【体験レッスンの流れ】

最初に、ご本人のピアノのご経験や状況、ご希望など、お話をお聴きします。

Yさんは、小学生から高校生までの間、何年もピアノを習っておられましたが、
「子どものころ、楽譜をきちんと読めないまま、音で覚えて弾いていた。」ということでした。
当時弾いていた曲よりも、ずっと簡単な音なら読めそうかも。今は、ご自分で弾ける曲はない。

ということでした。

楽譜も、お手持ちのものはなかったのですが、大丈夫です♡
レッスン室にある楽譜で、ご提案しながら、体験レッスンをすることにしました。

 

【はじめに、ピアノの音の出るしくみを知る】

まず、グランドピアノの蓋を開けて、音の出る仕組みをお話します。
「ハンマーが弦を打つ」その仕組みを知っておくことが、鍵盤をどう打鍵したら最適か、を知ることになります。

それは、次にお話する「奏法」につながります。

 

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(写真: 私のピアノのアクション部分。

鍵盤から繋がって、テコの原理で音が出ます。)

 

【奏法=身体の使いかたについてのお話】

「ピアノを弾く」という一般的なイメージ…「指の力で弾く、鍵盤の底まで打ち込む」、
そんな弾きかたではなく、
「余分な力を抜いて弾く」ことで、身体が楽に音色もきれいに、スムーズに弾ける。

 

そういった「奏法」の大事なポイントについて、実際に音を出しながらお話します。

お家では電子ピアノだったとしても、この奏法の基礎が大事になります。

それは、「ピアノを弾く手・身体づくり」につながるからです。

教室のグランドピアノでレッスンすることで、身体の使い方が実際に音の違いになる、ということがわかりやすくなります。

 

【5本の指で音を出してみる】

では、Yさんに弾いていただきます。
5本の指を鍵盤に置いて、1指から5指まで順番に弾く。
つまり音階を弾くだけですが、1音1音の「質」に、ご本人も気付かれます。

その方の弾きかたをみて、身体の使い方をどう意識して弾くか、アドバイスさせていただきます。
すると、少しの意識で弾きかたが変わり、音が変わり、スムーズにきれいに弾けることを感じていただけます。

 

【腕・手の重さを鍵盤に乗せる〜連弾で体感】

楽に美しく弾く「奏法」としては、
余分な力を抜いて、腕・手の重さを鍵盤に乗せることが大事です。

体験レッスンでは、

隣り合った音をレガートで弾く練習をしました。
「手の重さを次の音に移動させること」を意識します。

 

私が伴奏をつけ、連弾をします。
一緒に弾くことで、音質やフレーズ感も体感していただきます。

 

【一段譜で左~右のメロディーの受け渡し】

いくつかの楽譜から、初見で弾けそうなものを選んでいただきます。
一段の楽譜なら読めそう、ということで、
子ども向けのテキストとは思えないほど大人が聴いてもいいなと思える、
シンプルできれいな曲を選びました。

 

【易しい楽譜から】

ご入会後にどんなレッスンの進め方がよいか、ご本人のご希望を聴きながら、ご提案していきます。
「まずはピアノに慣れ、奏法の基礎をきちんとしたい」ということで、
子どものころに弾いておられた曲より、易しめの曲を選び、弾いていただくことにしました。


その場でご入会を決めてくださいました^_^

お家で練習する曲をお持ち帰りいただきました。
これからのレッスンもイメージを持っていただけたようです。

 

子どものころに「覚えて弾いていたので、楽譜があまり読めない」という場合でも、どの程度なら読めるか、その方がどういう読み方をされているかをみていきます。
そして、

どうすれば楽譜を「本当に読み取れるか」

「奏法、譜読み、そして音楽的に弾くとはどういうことか」

どんなレベルでも、それらを身に付けていただけるよう丁寧にレッスンします♡

これから楽しみですね^_^

 

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【演奏動画あり】初めてYouTubeにあげました

youtubeに、初めての演奏動画!ちょっとドキドキです(*^_^*)
弾き合い会で、ほぼリハーサル無しのライブ録音で
このピアノのタッチに慣れていないため、思うように音が鳴ってないところなどがありますが、そのままの空気感での動画をあげてみました。

 

今は、演奏動画はネットに溢れている時代。もちろん上手い人の動画もたくさんある中、何か私らしさが伝わるといいな。

 

この弾き合い会で、2曲演奏、そのうち一曲です。

 

 

 


前回書いたこの記事、体幹も使えてる✨と

奏法で気づきがあったのは、この時のことでした。



【奏法は、目的ではない】

前回のこの記事では、「奏法=身体の使いかた」
の視点で書いていますが、「音楽」なので、それを目的にするのではない。

 

奏法は、「表現のため」に使うものであって。
そのまえに「何を表現したいか」が大事で。

曲の世界に集中して弾く。ということが大事なのです。

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聴いていたお一人が、

「かおりさんがピアノの前に座っただけで、静けさに感動した✨」と言ってくださって。

すごい褒め言葉でした。

それは、身体の意識の面から言えば、
フェルデンクライスのレッスンや、20年以上前にやっていた、心身統一合氣道の教えが自分の中に残っていることもあると思う。

 

私は、バリバリのテクニックで難曲を弾く!っていうタイプでは全く、なく。
(まだまだ弾いたことのない曲もいっぱいあるし。)
でも、そのとき弾く曲を大切に、自分のものにし、自分らしく音楽的に、
生演奏の場で、聴く人を惹きつける「集中力」は意識しています。
 

【学びの意図と、曲について】

 

この弾き合い会の準備から本番に取り組む、

その私の学びの意図(目標)を持っていました。
それは奏法面ではなく(それは大前提として)。
「古典派の曲を(一定のテンポを守るという意味でも)古典派らしく、かつ、自分らしく歌い、音楽的に表現する」ということでした。

 

ベートーヴェンの「悲愴」は、実は題名のイメージほど「悲しく、いたましい」曲ではなく。
私は、この2楽章は、
弦楽合奏のイメージで、メロディーは弦のボーイングを意識したテンポで歌わせる。
また、中間部の短調の内声の音色とタッチは、特にイメージを持っていました。

 

譜面の上で難しい曲、というわけではないけれど、表現の面では、世界の巨匠も弾かれていて、
本当に奥が深く、レパートリーとして深めていきたい曲です。

 

この日の演奏は、そのための、一段階として
これから年齢を重ねるとともに、もっと味わい深い演奏ができるよう目指していきます。

 

【ピアノ奏法・身体の使い方】全身をゆるめて体幹も使って弾く(より楽に美しく弾く大人、子どもピアノ)

私は、ピアノを練習していると、
弾いても弾いても面白くて止まらない。
っていうふうになるときがあります。

それは、身体が気持ちいい、
お、こう動かしたらもっといい感じになるぞ!みたいな探究が、面白くて止まらなくなる感じ。

 

想像するに、

赤ちゃんが寝返りを打てるようになるときの練習や
ハイハイから、立てるようになる練習
身体のバランスの微調整しながら、何度も何度もやってみる…
そういう面白さに近いんじゃないだろうか。

 

本番前に、曲を仕上げて本番モードにもっていくときによくある。
(=私は、一年中毎日、たくさん練習しているわけではないので)
そして、本番が終わるとしばらく、その曲を弾かなかったりする。

 

が。
今回、私は、人前で弾く日が終わっても、
新発見が面白すぎて、同じ曲をまた弾いたり、
気付いたことを他の曲で試したり。

 

(写真は7月の発表会より)

 

「奏法」=弾きかた、

指や腕だけでなく、身体全体の使いかた、の話です。

 

私自身の感覚として、人前で弾く「本番モード」という状態があり、
このくらいの曲なら、約2週間、本気モード練習する。という自分なりのペースを持っていて。

 

今回、人前で弾く、といっても、お客様のいる会ではなく、弾き合い会という、参加者全員が弾く会だったこと、
曲も大曲ではなかったこと、

予定外の状況もあり、
あまり練習時間が取れないまま、なんと前日に、(もちろんすでに弾けている曲ではあったが)

本番モードまでもっていくという(・∀・)初体験をしました。

 

前日に(!)指使いを替えたり、腕の使いかたが変わったり
いろいろやりながらも
弾きながら、曲の楽しい気分の場面では、自然と顔が笑ったりする、
かなり気分が乗ってきた状態に(*´▽`*)

そして、本番も緊張せず
とても集中して、弾きながら楽しい状態(#^.^#)

 

曲そのものは、人生のレパートリーとしてまだまだ、深めていく過程なのだけど、
この経験が、とても貴重なものとなりました。

 

あとで、撮っていただいた動画を観て、またいろいろ発見。
体感としての大きな発見は
弾いた曲の、リズムと動きを、私が「身体の中心の微妙な動き」も使っている感覚がはっきり、わかった。ということ。


指や手や腕だけでなく、体幹、背中や肩甲骨、

肋骨(肋骨もよく使ってる)
自由に使って、
打鍵と、身体の中心軸が、細かく連動する感じ。

動きと音の振動が、体幹まで伝わってくる。

 

そもそも、「ラクに、美しく弾く」という意味での

奏法的には、

手や指や腕の「力を抜く」
というのは、大前提になる。

そのうえで、
体幹を固めているときと、

②緩めて使えているとき
両方、違いを試してみてわかったこと。

 

⚫︎指、手や腕の力を抜くと、

力が入っているときより、指の動きは小さくなり、
逆に、腕はよく動くことになる。(①)

 

⚫︎そしてさらに、
体幹を緩めて、背中や体幹からの動きで弾くと、
そこから、腕の動きは、少し(①の腕が動く状態よりも)小さくなる。(②)

 

結果的に、たぶん観る人が観ないと
見た目ではわかりにくい。

(もちろん、音色や、求めている表現、集中力

弾いているときの動きの優雅さ、とくに「雰囲気」に、違いは出ます)

そして、
体幹をゆるめて弾くと、振動が連動する。
だから、めちゃくちゃ気持ちいいのです(*´▽`*)

 

一度発見すると、ほかの曲でも試したくなり
いろいろ弾いては、面白がってます。

フェルデンクライス、というボディワークを11年半、

続けてきている、というのが大きいかもしれない。
だって、「体幹を使って弾こう」とがんばってたわけではないから。

 

かなりマニアックな話でしたが、音色や演奏の雰囲気が、身体の使い方とどう関係があるか、

着目してみると面白いです。

 

 

命の力、身体を育てる~幼い子のレッスン

【命の力を育てる】って、ピアノレッスンに何が関係あるのだろう、と思われるかもしれません。

実はこれは、私のピアノレッスン、だけでなく、子育てや教育、全部の「軸」でもあります。

長文になりますが、ぜひお読みください。

………

【命の力、子どもが元々持っている、育つ力】

赤ちゃんが生まれてきて、やがて幼児に育つ。

その間、親御さんは、「子どもが育つ命の力」の素晴らしさを日々、感じて子育てをされていることと思います。

 

しかし、現代的な生活の中では、どうでしょう。

幼い子どもに、本来の子どもの命の、そのままの力、つまり「身体」や「感覚」よりも、この社会に早くなじめるようにと「知的なこと」を、早く教えて学ばせることが普通になっています。

早期教育、だけでなく、ピアノ教育においても「知育」というものがよく言われる世の中です。


テレビだけでなく動画やデジタル的な音声、リアルな体験の前にバーチャルな体験が簡単にできてしまう時代。小さな子どもも、スマホを持って操作する時代です。

 

しかし、子どもの命の成長は、文化や時代が変わったからといって、本来、変わらないのではないでしょうか。


子どもが育つのは、身体からです。身体を通したひとつひとつの「生の体験」が子どもを育てます。


暮らしの中で、手足を動かして体験したこと、

大きい子や大人をまねて、家事のお手伝いをやってみる、

身近な自然や、生き物に出会った感動、

遊びながら自然と、歌う歌。

 

 

【写真:アウリスのグロッケン。 美しい響きの5音音階です。うたあそびからの導入レッスンに使います。】

 

知育や早期教育で知的なテストに答えられたとしても、いきいきとしたリアルな体験を、子ども自身が感じられていなければ、それが子どもの本当の幸せな成長に繋がるのでしょうか。

人の成長には、時期があります。シュタイナーは、知的なことを学ぶのは、7歳以降だと言っています。それも、身体を使って体験を通した学びからはじめます。

 

【私の理念は】

長年(34年)子どもたちにレッスンしてきたこと、シュタイナー教育を学んで実践してきたこと、

二人の子育て。

そして子どもにシュタイナー教育をと考えるお母さんたちのサークル活動をしてきたこと、

子どものありのままの成長を応援する視点で保育に携わる、仲間たちとの交友。

そんな経験から、私の理念は生まれています。


私は、小さい子のピアノ教育にも、まずは
命の力を育てる、根っこ育て」を大切にしています。
ピアノ演奏は身体を使った、高度な身体パフォーマンスです。
グランドピアノを美しい音を出す、それが難しいから、触れば音の出るキーボードや鍵盤ハーモニカにドレミのラベルを貼って、押さえる場所を教えてしまう。
お手玉や、手遊び、暮らしの中で手足を動かす家事のお手伝い、それらの体験ができていないのに、先にピアノを教えるのは、順番が違うのです。


暮らしの中で歌って遊んで、もう少し身体づくりをしてから、
本物のピアノに触れて、生の響きを聴く。そのイメージで(お家では電子ピアノだったとしても)ピアノに出会っていく。
そういう、無意識に働きかけるような体験をしていくこと。それが、命の力を育てる
(=それを邪魔しない、ということでもある)ことだと考えます。

楽譜も、本来は「絵のように」見るものです。

大人が作った幼児向けの、イラストの可愛いテキストを使う前に、まずは

スケッチブックに自分や、先生やお母さんの描いた「音の絵」を見て弾く、

そんな根源的な体験も、目には見えない無意識への働きかけとして、子どもに残っていくものと考えます。

【写真:黒鍵を広い音域で使っている曲の後半。

連弾で、美しく楽しい音楽になります。】

 

急がなくても大丈夫!必ず、その子らしく、成長していかれますよ。

実際に、低年齢から始めても、小学校1年生から始めても、結局のところは、本来その子の持っているもの、そのままが育ちます。
そして、それが一番その子にとって幸せなのです。

その子のありのままを、よく見る、ということが何より大事です。


「本当に」楽譜が読めて、理解して弾けるのは、時期があります。

おとねっこピアノ教室では、ソルフェージュ力もつけながら、そのお子さんの時期をみて、
幼稚園年長から段階をふんで、楽譜を読む導入、小学校1年生からはしっかり自分で読めるようにしていきます。

そしてどのお子さんも、「美しい音で弾く」身体づくりをしています。
ピアノを弾く身体づくり(それは、身体にとって自然な動き)、じっくり体感して理解、そして、「本当の力」をつけていきましょう。


お子さんの育ちを、どうぞ、長い目で見てください。
中学生、大人になっても、本当にピアノを習っててよかった。
今もピアノが大切な友だち。弾く時間が、自分を癒してくれる時間。そう言えたら、何より素敵ですよね。