レッスンを始めてもうすぐ2ヶ月。
3年生の息子のようすです。
今、息子は「黒鍵大好き!」。
前の記事で、移調に夢中という話を書きましたが、
それは今も続いています。
ひとりでピアノを弾くときは、ほとんど遊び。
なかでも、気に入った曲を移調、とくに黒鍵からはじまる調が好き。
移調のときは、黒鍵からはじまっても、ちゃんと正しく移調して弾きます。
が…このところ気に入っている変な遊びが、「黒鍵だけで弾く曲」。
もともと両手できれいな曲なのに、
両手ともリズムや音程の進行方向はそのままで、
わざと黒鍵だけにしたら当然、変な曲になります。
そうやって弾いて、大笑い!
本人は、「長調でも短調でもない、ピアノのルールを破った曲!!」
と大喜びです。
う~ん、なかなか鋭い!
黒鍵だけの音階は、「5音音階」です。
弾いてみると、なんだかなつかしいような感じがしますね。
(ちなみに、シュタイナー教育では、特に7歳以下の子どもには、
5音音階がふさわしいといわれます。その場合、黒鍵の5音ではありませんが…。
私も小さい年齢のお子さん、幼児さんのレッスンでは5音音階を取り入れています。)
黒鍵だけを使うと、どんなふうに弾いても、不調和な感じにはなりません。
そして、短調でも長調でもない曲ができるのです。
こんな息子をみていて、自由だな~!!と。
「めちゃくちゃ弾き」も大好きで、端から端まで鍵盤を使い、
ピアノの響きを思い切り楽しんでいる様子です。
なんだか、ちょっとうらやましいような…
私が子どもの頃に、こんなふうに自由に遊んだ覚えが、ないのです。
与えられた楽譜をひたすら、練習していた記憶があります。
もっと小さい頃に「バイエル」を与えられていたので、
鍵盤も使う範囲も限られていたし。
実は、ピアノの響きを楽しんで、
鍵盤端から端までつかって自由に遊ぶことは、
とっても素敵なことなのです!
腕や手の動きでどんな音が出るかを体感できますし、
自然と縛りのない自由な身体の使いかたを学べます。
ほかの生徒さんたちにも、提案してみたいな。
特にまじめなお子さん、手の動きに柔らかさが欲しいお子さんにはいいと思います。
まじめな子どもだった、昔の私に教えたいくらい…。
黒鍵だけでつくった変な曲、とっても耳に残るのです。
息子が弾いた音程で、私が歌詞をつけてうたってみせると、息子は大爆笑!!
親子でこんなことやって遊んでいます。
追記:息子は「めちゃくちゃ弾き」といっても、
たたくようなうるさい弾き方はしません。
手の重みや腕をいくつかの鍵盤にのせるような遊びは、
奏法の練習になるという話です。