ピアノは、ある程度習得するのには、年月がかかるものです。
そして、継続した練習が必要です。
現代の子どもたちは、一般的にやることがたくさんあります。そして、テレビやゲームなど、ラクで楽しい遊びがたくさんあります。
そんななかで、ピアノを練習を続けるということは、意志が必要なことでもあります。
自分の時間の中で、気楽な遊びではなく、ピアノを練習することを選ぶ。それを継続して、自分の意志で、選び続けることができた経験は、その人にとって、大きな力となってきます。
そして、ピアノ演奏を習得するということそのものが、人生のなかで豊かさという、大きな力となったりもします。
その大きさは、短い「子ども時代」にはすぐには見えないかもしれません。
でも、人生は長いのです。
ピアノが、何かほかの音楽をやりたいと思ったときの基礎になることもあります。
また、ピアノがその人のかけがえのない友人となり、支えとなることもあります。
ぜひ、お子さんを習わせる保護者のかたにも、最低10年以上の長いスパンで、ピアノのお稽古というものを考えていただきたいのです。
昨日は久しぶりで、音大時代の友人と会って、たくさん話しました。
当時学生だった私たちも、40歳代半ばを迎えました。人生の中でいろいろな人と、そしてピアノを通じて子どもたちとも出会いました。自分自身も生活の中で住環境の変化などでピアノを続けづらくなる時期もあったり、それでもやっぱり、ピアノに戻ってきて、ピアノに支えられてもきました。
音楽の道にすすまなくても、勉強、受験などで忙しくなる思春期以降の子どもたちにこそ、音楽が必要となってくる例も多いのです。
ぜひ、長く続けていただきたいと思います。
そしてピアノが友人のような存在となる喜びを、感じていただけたら嬉しいです。