3月からレッスンに来られている、○○くん。
早速、ピアノを弾くときの身体の使いかた(奏法)
のお稽古をしています。
2月末に体験レッスンに来られたときは
こんなようすでした。
○○くんのお母さんもおっしゃっていましたが、
私たちの小さい頃、ピアノのレッスンを受けたときは
「手は、卵をつかんだように、丸くする」
「手は、ゆらさない」
というような、指導だけで、
どうすれば、いい音が出るか?
どんなふうに打鍵すれば、どんな音が出るか?
については、全く習ったことがありませんでした。
(同世代のかたに聞いても、皆、同じようでした。)
ところが、こんな指導では
手をかたくして、弾く子どもがほとんど、
ということになってしまいます。
さて、○○くんのレッスン。
もt○○くんの弾き方は、手の重さが鍵盤に乗っていないため、
音が鳴っていません(ふにゃふにゃした芯のない音)でした。
私の指のタッチポイント(打鍵する部分)を
○○くんの手の甲に、乗せてみます。
そして、①と② 2種類おきかたを変えて
「①と② どう違う?」と聞いてみました。
○○くんは、
「①が、力が入っていない。
②は力が入っている」と答えます。
「うん、いいこと言ったよ!
①は、重くないよね。
こうやって(やってみせる)、
手を乗せる人が
力を入れていると、手の重さが伝わらない
から、置かれた人は、力が入ってないように感じた。
②は、手を乗せる人が
力を抜いているから、手の重さが乗ってるねん。」
こうして、○○くんは、一音一音、
鍵盤に手の乗せ方を練習していきます。
すぐに音が変わってきました。
○○くんに感想をきくと、
「ちょっと、むずかしい」と。
「うん、今までと違うやりかたで弾くから、
むずかしいよね。
でもそれは、
○○くんの脳みそが、新しいことをしてるからやねん。
脳みその回路っていう、道は、いくらでも新しくできるんやで。
今、新しい回路ができていってるんやで」
奏法のレッスンは、決して、
つまらない、辛気臭いものではないです。
おもしろいんですよ。
もちろん、ほかのお稽古も平行してやっていきます。
結果が音になってすぐ聴こえるから、おもしろいですね。